[GPSとは]
GPS (Global Positioning System:全地球測位システム)は、人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステムです。
高度約2万kmの6つの円軌道に4つずつ配された米国防総省が管理するGPS衛星か
らの電波を利用し、緯度、経度、高度などを数mの精度で割り出すことができます。
[GPSと上空視界]
当たり前のことですが、GPSを使う場合はGPS衛星の電波が来ていなければなりませんから、トンネルの中や水中では位置捕捉を行うことができません。
また、大都市の市街地などビルが林立している路上や高速道路の高架下などでは建物により電波が遮られるだけでなく壁面の反射で受信状況が著しく悪くなります。
このような場所では、たとえ衛星電波を捕捉することができても測定されたデータの誤差でとんでもない値が出る場合があります。
また山岳部で深く切れ込んだ谷底や鬱蒼とした森林地帯などでは、要するに視界の問
題で十分な精度が出なくなることがあります。
[カーナビとGPS]
GPSは上空視界により精度の劣化が発生するためカーナビで使う場合は、十分な精
度が観測された場所の緯度経度だけ採用し、後は車のセンサー(車速センサー、ジャイロ)で相対的な移動から位置を計算しています。
要するに、GPS単体の観測値をすべて信用せずに車の位置を地図上にマッチングさせて制御しています。
従って、これまでGPS単独の測位だけで実用的なカーナビを作ることは困難でした。
しかし、SiRF社を始めとしたGPSベンチャー企業の登場により、GPSの精度と感度の飛躍的な向上が実現し、GPS単独でカーナビの制御ができるレベルとなっ
てきました。(SiRFのStarVは窓があれば室内受信も可能と言われています)
カーナビを初めて実用化した技術者たちの間では、当初から理想的なナビの1つとし
て、手ひらにのり持ち運べるナビを考えていたようです。
[SiRF社について]
SiRF社(SiRF Technology Holdings Inc.)は大量のモバイル民生品と市販のアプリケーション向けに位置収得を可能にした技術であるGPSの主な供給者です。
SiRF社の技術は、モバイル民生品の中に組み込まれています。例えば、カーナビゲーションシステム、携帯電話、PDAベースの周辺機器、ハンディGPS、また、資産の追跡システム、船隊マネージメントシステムなど市販のアプリケーションの中でも使われています。
SiRF社は、4つの目標プラットホームで製品を企画し販売しています。それは、自動車、情報家電、モバイルコンピューティング、およびワイヤレス機器です。
SiRF社は、1995年に設立され、本社は、カリフォルニアのサンノゼにあり、世界中に営業拠点、デザインセンター、および研究設備を持っています。
会社はSiRFの商号で下のナスダック証券取引所に上場して取引されています。
なお、SiRF社に関する追加情報とそのロケーション技術は次のホームページで見ることができます。
http://www.sirf.com
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